子ども達にとってどのような場所が第三の居場所になるか
株式会社マモルのくまゆうこです。
今日は居場所のお話。
インターネットで気軽につながりを持てる一方、現実の人間関係は希薄になっているのではないかと言われています。
子供たちがいざ何か問題に直面したとき、頼れる人間や居場所がないと、孤立してしまう可能性があります。
そんなとき大事なのが、第三の居場所があるかどうかだと思います。
そこで本日は子供たちにとってどこが第三の居場所になるのかをまとめたいと思います。
第三の居場所って?
家庭、会社または学校に次ぐ、3つ目の居場所のことです。サードプレイスという表現の方が知れ渡っているかもしれません。
社会学者のレイ・オルデンバーグが提唱した考え方で、「素敵な心地よい場所であること」と定義づけられています。
スターバックスのコンセプトがこのサードプレイスで、くつろげる空間を提供することを目標としていますね。大人がスターバックスや他のカフェに行ってリラックスしたり、コミュニティに所属してリフレッシュをしたりする必要があるように、社会的な立場が弱い子供もまた、第三の場所が必要だと思います。
なぜ子供に第三の居場所が必要?
例えば家庭に何かしら事情を抱えている場合、血縁関係がなくても支えてくれる誰かがいるだけで少しは違うはずです。話を聞いてもらえるといった精神的なよりどころであるほかに、食事や団らんの場の提供といった具体的な支援を行う場所もあります。また学校でいじめられている場合も、「学校で起こっていることが、この世の全てではない」と理解できれば、気持ちを切り替えることもできるでしょう。いい意味での逃げ場のような、そういった場所があることで救われる子供もたくさんいるはずです。
では具体的にどのような「第三の居場所」があるのでしょうか?
その1:趣味のコミュニティ
スポーツ、ダンス、アニメ、読書など趣味であればなんでもいいと思います。友人が学校ではクラスメイトから馬鹿にされて辛かったけど、ピアノが上手で通っていた教室では褒められていた、という話をしてくれたことがあります。学校では上手くいかず自己肯定感を得られなかったけど、別の場所で高められたといういい例だと思います。
ニューハーフタレントのはるな愛さんも学校以外のコミュニティに救われた一人です。母親のお店のお客さんにショーパブに連れていってもらったことをきっかけに自信が持てたそうです。「自分の生きる場所を見つけて、だんだん自信がつくようになって、気づいたら学校でのいじめもなくなっていた」とのこと。こういったエピソードを聞くと、第三の居場所はやっぱり大事なんだな、と感じます。
(https://cinderellaweb.com/2019/07/17/harunaai/)
はるな愛さんとは、以前イベントでご一緒させていただきました。
その時も、ご自身のいじめの話を聞かせてくれました。
その2:ソーシャルファミリー
学校にではなく、家庭に自分の居場所を見出しづらい場合もあります。
そんなとき救いの手となるのがソーシャルファミリーだと思います。
血縁ではなく、地域という括りでつながっているコミュニティという意味です。
わかりやすい例は、こども食堂がこれにあたるのではないでしょうか?
こども食堂とは無料、また安価で食事を提供してもらえるコミュニティです。食事だけではなく、団らんも楽しめますし、子供に何か問題があったとき、客観的に気づける大人がいることから、子供にとっては大事な場所と言えると思います。
ソーシャルファミリーを運営する上での注意点
ソーシャルファミリーを運営する場合、注意が必要です。
「家でご飯を食べられない人、来てください」という言葉は、「来る人がそういった人である」ということを言っているようなものになるので、そう言ってしまうと本当に必要な人がこれなくなってしまいます。また、そういった宣伝文句を使用することで、訪れる人がいじめの対象になったり、自尊心から必要としている子供があえて行かなくなることもあります。
「誰でも来てください」と門戸を広げることで、ソーシャルファミリーは効果を発揮するとのこと。もし、私も誰かにソーシャルファミリーを紹介することがあれば、そういった配慮をきちんとしたいと思いました。
ソーシャルファミリーを必要とする子供を大人はどうやって気づくべきか
問題を抱え、目の前で起こっていることに対処するので精一杯な子供は、第三の居場所となるコミュニティの存在に自力では気づけません。だから周囲の大人が気づき、教えてあげるべきです。問題はどうやって周囲の大人がそういった子供に気づけるのか、ということです。
私の考えですが、もしお子さんがいる方は、まずは自分の子供たちにそういった現実や場所があることを知らせることだと思います。そして子供たちの周囲にソーシャルファミリーを必要としている友人がいれば教えてもらうようにし、手を差し伸べることができると思います。
自分の子供たちとコミュニケーションを取ること改めて大事にしたいと思いました。
私は一人っ子で、家で話し相手がおらず、さみしいと感じたときもありました。しかし、近所に4つ上のお姉さんがいたことから、楽しいことを教えてもらえましたし、辛いときには近い目線で相談に乗ってもらえました。特に家庭に不満はなくとも、そういった存在は心の支えになるということを実感できたものです。ただ、「第三の居場所というものがあるよ」と発信するだけではなく、いざというときに手を差し伸べられるようにしたいと、実体験からも思ったのでした。
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