メタバース登校で変わる不登校|ネット空間で救われることがあるかもしれない
今年も残りわずかとなりましたが、2022年はみなさんにとってどんな年でしたか?
2022年は、メタバースがキーワードとして話題になりました。
インターネットの功罪が説かれて久しいですが、とりわけいじめに関しては、「ネットいじめ」と言われるほどに、その罪ばかりが語られている傾向にあります。いじめの被害者はネットによって被害を被りますが、被害者は「ネット」で救われることはないのでしょうか?
そこで注目されているのが「メタバース登校」です。
メタバース登校とは?
メタバースはネット上に構築された仮想空間を意味します。メタバースと聞くと、ゲームやイベントなどを想像してしまいますよね。
コロナ禍をきっかけに渋谷に2年前にできた「バーチャル渋谷」もハロウィンで有名アーティストが参戦するなど盛り上がりを見せました。
渋谷の街並みそのものですね。
そのメタバースをそのまま学校にしてしまおうという試みが「メタバース登校」です。
メタバース登校は何らかの事情で不登校になってしまった人が、学校の代わりに通うことのできる場所として提供されています。
メタバースなら匿名でアバターを利用するため、個人を特定される心配はありません。
サービスによってメタバース登校の形式は事なりますが、好きな部屋に入って授業を受けたり、ミーティングルームに入ってカウンセラーに相談したり、時には他のアバターと会話をすることもできます。
メタバース登校の事例
すでにメタバース登校を一部導入している自治体もあります。埼玉県戸田市では認定NPO法人・カタリバが運営しているroom-Kと連携協定を結び導入されました。
さらに学校長が認めれば出席扱いにする方向で進められているそうです。
また同社のサービスは、岐阜県大垣市の大垣市東中学校では不登校支援プログラムの一環として導入されています。
そのほかにも「ばーちゃるケア ゆずあっと」や「NEXTAGESCHOOL」などメタバース登校を開発し体験を行ったり、利用者を募集しています。
メタバース登校があるからと言って不登校になり続けるわけではない
メタバース登校があるとメタバース内で全てが完結してしまうので学校復帰に繋がらず不登校のままになってしまうのでは?学校に行かなくてもいい理由を作っているのでは?と思う方もいるかもしれませんが、学校復帰につながっているようです。
例えば、不登校から直接学校に復帰するのではなく、不登校からメタバース登校なり、その次のステップとして学校に復帰するワンクッションとしての役割になっているそう。
実際にメタバース登校をして「やっぱり学校っていいかも」と学校に復帰した生徒もいたようです。
まとめ
今は導入している学校も少ないですが、事例ができ始めると導入を検討する学校も増えるかもしれません。オンライン授業に始まりメタバース登校とIT機器が普及した現代では学校に行くという概念も代わり出席の概念も多様化できるようになりました。
どんな人にでも学びの場所や居場所があるような優しい学校環境になっていくといいですね。
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