2026年7月10日

子どもが「setlog」を始めたら親はどうする? 「禁止」より大切な家庭で育てたい情報リテラシー

【情報リテラシーコラム Vol.2】

こんにちは。株式会社マモル代表のくまゆこです。

前回のコラムでは、韓国発の動画共有型SNS「setlog(セットログ)」をご紹介しました。

約2秒の動画を撮影し、その日の出来事を友人同士で共有するというシンプルな仕組みは、「ありのままの日常を楽しみたい」という若い世代の価値観に合い、多くの利用者を集めています。

一方で、保護者の方からはこんな質問もよくいただきます。

「子どもが使い始めたのですが、やめさせた方がいいでしょうか。」

私は、その質問に対して「まずはお子さんと一緒に知ることから始めてみませんか」とお答えしています。

新しいSNSは、これからも次々と登場します。

だからこそ、「禁止すること」よりも、「安全に使うための考え方」を家庭で育てることが、これからの情報リテラシーでは重要になります。

「友達だけだから安心」は本当に安心?

setlogは、友人同士で日常を共有することを目的としたSNSです。

「知らない人には公開していない。」

「仲の良い友達しか見ていない。」

そう考えると、安心して利用できるように感じるかもしれません。

しかし、情報リテラシーの観点では、もう一歩先まで考えてみることが大切です。

例えば、毎日動画を投稿しているとします。

朝は最寄り駅。

昼は学校。

夕方は部活動。

夜は塾やアルバイト。

一つひとつの動画は何気ない日常です。

ところが、それが一週間、一か月と積み重なると、その人の生活リズムや行動範囲が自然と見えてきます。

「毎週水曜日は塾に行っているんだ。」

「いつもこの駅を利用しているんだ。」

「この時間帯に帰宅しているんだ。」

本人は何も書いていなくても、動画の積み重ねだけで分かることは少なくありません。

情報は、一つでは意味を持たなくても、積み重なることで新しい情報になります。

これが、動画共有型SNSを利用するときに知っておきたいポイントの一つです。

「誰が見るか」だけではなく、「何が伝わるか」を考える

例えば、友達同士で動画を見せ合う中で、

「毎日この時間に部活なんだね。」

「休日はいつもこのショッピングモールにいるね。」

そんなことが自然と分かってしまうことがあります。

もちろん、友達同士で楽しむ範囲で終われば問題はありません。

しかし、情報リテラシーでは、「誰が見るか」だけではなく、「動画からどのような情報が伝わるか」という視点を持つことが大切です。

投稿する前に、

「この動画から、自分の生活が分かってしまわないかな。」

そう考える習慣が、将来さまざまなSNSを利用するときにも役立ちます。

「使わない」ではなく「一緒に考える」

講演会では、「SNSを禁止しています」という保護者の方もいらっしゃいます。

もちろん、年齢や家庭のルールによって利用を制限することは必要な場合もあります。

しかし、子どもたちは学校や友人との会話の中で、新しいサービスに触れる機会があります。

「使ってはいけない。」

それだけを伝えると、子どもは困ったことがあっても相談しにくくなってしまうかもしれません。

だからこそ、

「どんなアプリなの?」

「何が楽しいの?」

「どんな使い方をしているの?」

そんな会話から始めてみてはいかがでしょうか。

興味を持って話を聞いてもらえると、子どもは意外なほど詳しく教えてくれます。

そして、その中で、

「背景には何が映っているかな。」

「毎日同じ場所が映っていないかな。」

「公開する必要がある動画かな。」

と、一緒に考えることができます。

情報リテラシーは、「正解を教えること」ではなく、「自分で考える力」を育てることです。

家庭での何気ない会話が、その第一歩になります。

家庭で決めておきたい3つのルール

SNSを安全に利用するために、家庭で話し合っておきたいことがあります。

例えば、

・背景に学校名や自宅周辺が映っていないか確認する。

・毎日同じ場所ばかり投稿していないか振り返る。

・困ったことがあれば、隠さず相談する。

難しいルールをたくさん作る必要はありません。

親子で一緒に考えながら、「投稿する前に少し立ち止まる習慣」を作ることが大切です。

その習慣は、setlogだけではなく、これから登場する新しいSNSにも必ず役立ちます。

今日のリテラシーポイント

「一つの投稿では分からなくても、一週間分集まると生活が見えてしまいます。」

投稿する前に、「この動画だけではなく、続けて投稿したらどんな情報が伝わるだろう」と考える習慣を持ちましょう。

株式会社マモルでは情報リテラシー講演を実施しています

株式会社マモルでは、保護者会やPTA、小学校・中学校・高校・大学を対象に、情報リテラシーやSNSとの付き合い方についての講演を実施しています。

「子どもにSNSを禁止するべきか迷っている」「家庭でどのようにルールを作ればよいか分からない」といったご相談にも、最新のSNS事情や実際の相談事例を交えながら分かりやすくお伝えしています。

情報リテラシーは、知識だけでは身につきません。親子で対話を重ね、自分で考える力を育てることが、これからの時代には欠かせません。

講演や研修をご検討の際は、ぜひお気軽に株式会社マモルまでお問い合わせください。

次回予告

動画を投稿したあと、「削除すれば大丈夫」と思っていませんか。

実は、情報漏えいで本当に注意したいのは、その後に起こる「二次被害」です。

次回は、「社員も使っているかもしれない『setlog』 企業が今見直すべきSNSリスク対策」をテーマに、企業や学校でも起こり得る情報漏えいの事例や、SNS時代に求められる組織の情報リテラシーについて解説します。

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