2026年7月31日

「ゲーム友達」は本当に友達?

【情報リテラシーコラム Vol.8】

Gaming Literacy ゲームコミュニケーション編 ❶

オンラインゲームから始まるコミュニケーション

こんにちは。株式会社マモル代表のくまゆうこです。

「最近、誰とゲームをしているの?」

保護者が何気なくそう尋ねると、「ゲーム友達だよ」という答えが返ってくることがあります。

以前であれば、友達とゲームをする相手は、学校や近所で知っている人がほとんどでした。しかし今は、オンラインゲームを通じて知り合った人と一緒に遊ぶことが、ごく自然なことになっています。

学校やPTA、自治体で情報リテラシーに関する講演をしていると、「ゲーム友達って、本当に友達なのでしょうか」「知らない人と話していて心配です」といった相談を受ける機会が増えています。

今回は、オンラインゲームを通じたコミュニケーションについて、情報リテラシーの視点から考えてみたいと思います。

「ゲーム友達」とはどんな存在?

オンラインゲームでは、一人で遊ぶだけでなく、複数人で協力したり、対戦したりすることが一般的です。

何度も同じ相手とプレーしているうちに、「また一緒に遊ぼう」「今日は何時からログインする?」と自然に会話が生まれます。

住んでいる地域も、年齢も、本名も知らない。

それでも、「いつもの仲間」として親しく感じるようになることは珍しくありません。

ゲームの世界では、共通の趣味や目標があるため、現実の友人関係とは違った形で信頼関係が築かれていくのです。

顔を知らなくても「友達」と感じる時代

オンラインゲームでは、アバターやニックネームを使うことが多くあります。

そのため、「相手がどんな人なのか」を詳しく知らなくても、一緒に遊ぶ時間を重ねることで親近感が生まれます。

これは決して悪いことではありません。

趣味を通じて新しい人と出会い、協力しながら目標を達成する経験は、子どもたちにとって貴重なコミュニケーションの場にもなっています。

実際に、ゲームをきっかけに学校では出会えなかった価値観に触れたり、チームワークを学んだりする子どもも少なくありません。

オンラインゲームは、今や一つの「交流の場」になっているのです。

「知らない人」と「危ない人」は同じではありません

保護者としては、「知らない人と話している」と聞くと、不安になるのは当然です。

しかし、情報リテラシーの観点では、「知らない人=危険」と考えてしまうと、本質を見失ってしまいます。

インターネットには、趣味を共有しながら健全に交流している人もたくさんいます。

一方で、相手がどのような人物なのか分からないという特徴があることも事実です。

だからこそ大切なのは、「ゲームをすること」ではなく、「相手のことをどこまで信頼してよいのか」を考える力です。

ゲームの中で一緒に遊ぶことと、個人情報を教えることは別の話です。

情報リテラシーとは、この「適切な距離感」を持つことでもあります。

保護者にできること

「知らない人とは遊んではいけません。」

そう伝えるだけでは、子どもたちは「ゲームのことを分かってもらえない」と感じてしまうかもしれません。

まずは、

「どんなゲームなの?」

「何人くらいで遊んでいるの?」

「協力するゲームなの?」

そんな会話から始めてみてはいかがでしょうか。

ゲームの内容に興味を持つことで、子どもも安心して話をしてくれるようになります。

その上で、

「本名は教えないようにしようね。」

「住所や学校の名前は話さないようにしよう。」

「困ったことがあったら相談してね。」

といった約束を一緒に確認することが、情報リテラシー教育につながります。

「禁止」より「理解」が信頼につながる

ゲームは、今の子どもたちにとって大切なコミュニケーションツールの一つです。

だからこそ、「危ないからやめなさい」と一方的に禁止するのではなく、「どう付き合えば安全なのか」を一緒に考えることが重要です。

情報リテラシーとは、ゲームを遠ざけるための知識ではありません。

ゲームという身近な世界を通じて、相手との適切な距離感や、自分の情報を守る方法を学ぶ力です。

新しいコミュニケーションの形が広がる今だからこそ、保護者も子どもと一緒にゲームの世界を知り、対話を重ねていくことが大切ではないでしょうか。

今日のリテラシーポイント

「ゲーム友達」と「現実の友達」は、同じようで少し違います。

相手を信頼することと、自分の個人情報を伝えることは別です。ゲームを楽しみながらも、適切な距離感を持つことが情報リテラシーの第一歩です。

株式会社マモルでは情報リテラシー講演・研修を実施しています

株式会社マモルでは、小学校・中学校・高校・大学、PTA、自治体、企業を対象に、情報リテラシーやSNS、オンラインゲーム、生成AIなど、デジタル社会における安全なコミュニケーションに関する講演・研修を実施しています。

子どもたちを取り巻くデジタル環境は急速に変化しています。講演では、「禁止する」のではなく、「理解して安全に利用する力」を育むことを大切にし、実際の事例を交えながら分かりやすくお伝えしています。

学校やPTA、自治体、企業での講演・研修をご検討の際は、ぜひお気軽に株式会社マモルまでお問い合わせください。

次回予告

オンラインゲームで親しくなった相手とは、ゲーム内のチャットだけでなく、ボイスチャットで会話をする機会も増えています。

しかし、何気ない会話の中には、自分では気付かないうちに個人情報につながる情報が含まれていることもあります。

次回は、「ボイスチャットで個人情報は漏れる? ゲーム中の何気ない会話に潜むリスク」をテーマに、音声コミュニケーションと情報リテラシーについて考えます。

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