2026年7月30日

本当に怖いのは「位置情報」ではなく、その先にある二次被害 家庭・学校・企業で身につけたい情報リテラシー

【情報リテラシーコラム Vol.7】

こんにちは。株式会社マモル代表のくまゆうこです。

これまで3回にわたり、位置情報共有アプリについて考えてきました。

第1回では、位置情報共有アプリが若い世代を中心に広がる背景や、その便利さをご紹介しました。

第2回では、「友達だから安心」という気持ちの中で生まれる人間関係の変化について考えました。

第3回では、位置情報は現在地だけではなく、その人の生活そのものを表す大切な個人情報であることをお伝えしました。

そして最終回となる今回は、「情報が共有された後」に目を向けてみたいと思います。

情報リテラシーの世界では、「情報を出したこと」そのものよりも、その情報がどのように利用されるかを考えることが重要だからです。

本当に怖いのは、情報が「つながる」こと

位置情報共有アプリで共有される情報は、「今ここにいる」という現在地だけではありません。

そこにSNSへの投稿やプロフィール、日常の写真など、別の情報が加わると、一人の人物像が少しずつ見えてきます。

例えば、

・毎朝同じ時間に駅へ向かっている。

・平日は会社や学校の近くにいる。

・毎週決まった曜日に習い事へ通っている。

・休日は同じ商業施設を訪れている。

一つひとつは何気ない情報です。

しかし、複数の情報が組み合わさることで、その人の生活パターンや行動範囲が推測されることがあります。

情報リテラシーでは、このように情報同士が結び付くことを常に意識する必要があります。

情報漏えいは「その後」が大切

情報漏えいという言葉を聞くと、「個人情報が外に出てしまうこと」を思い浮かべる方が多いでしょう。

もちろん、それ自体も大きな問題です。

しかし、本当に注意したいのは、その情報が第三者によって利用されることです。

例えば、

・本人になりすましたSNSアカウントが作られる

・勤務先や学校を装った不審な連絡が届く

・生活パターンを知られたことで、不安を感じる出来事が起きる

・SNS上で誹謗中傷や嫌がらせの対象になる

・企業や学校へ迷惑行為が行われる

こうした事例は、位置情報共有アプリだけに限った話ではありません。

SNSやインターネットサービス全般に共通するリスクです。

だからこそ、「位置情報共有アプリは危険」と考えるのではなく、「共有した情報はどのように利用される可能性があるのか」を考える視点が大切になります。

企業や学校でも他人事ではありません

位置情報共有アプリは、子どもたちだけの話ではありません。

社会人も、日常的に位置情報やSNSを利用しています。

例えば、

会社の近くで撮影した写真。

出張先から投稿した位置情報。

営業先で撮影した何気ない一枚。

こうした情報が積み重なることで、勤務先や行動範囲、業務内容が推測されることもあります。

学校でも同じです。

教職員や保護者、児童生徒が日常的にスマートフォンを利用する時代だからこそ、「どの情報を公開してよいのか」を一人ひとりが考える必要があります。

組織として情報を守るためには、ルールを作るだけでは十分ではありません。

なぜそのルールが必要なのかを理解し、自分自身で判断できる力を育てることが重要です。

「禁止」よりも「考える力」を育てる

情報リテラシーの講演で、私はよくこんなお話をします。

「新しいアプリが登場するたびに、すべてを禁止することはできません。」

数年後には、また別の位置情報サービスやSNSが話題になっているかもしれません。

そのたびに対応を変えるのではなく、

「この情報を共有すると、どんなことが起こるだろう。」

「本当に今、共有する必要があるだろうか。」

そう考えられる力を育てることが、これからの情報リテラシーです。

子どもにも、大人にも、企業にも必要なのは、「危険だからやめる」という判断ではなく、「理解した上で適切に利用する」という判断力ではないでしょうか。

情報リテラシーは、未来の自分を守る力

この4回シリーズでは、位置情報共有アプリを入り口に、情報との向き合い方について考えてきました。

位置情報共有アプリは、待ち合わせを便利にし、家族の見守りにも役立つ便利なサービスです。

その一方で、位置情報は私たちの生活を映し出す大切な個人情報でもあります。

だからこそ必要なのは、「使う・使わない」を決めることではありません。

どんな情報を共有しているのか。

誰と共有しているのか。

その情報が将来どのように利用される可能性があるのか。

一度立ち止まって考える習慣を持つことです。

情報リテラシーとは、新しいサービスの名前を覚えることではありません。

自分自身と、周囲の人を守るために、情報を適切に扱う力を身につけることです。

それは、これからのデジタル社会を安心して生きていくための、大切な「未来を守る力」になると私は考えています。

今日のリテラシーポイント

「情報漏えいで本当に怖いのは、情報が漏れた瞬間ではなく、その情報が別の目的で利用されることです。」

投稿や共有をするときは、「この情報が第三者に渡ったらどうなるだろう」という視点を持つことが、自分自身や周囲の人を守る第一歩になります。

株式会社マモルでは情報リテラシー講演・研修を実施しています

株式会社マモルでは、小学校・中学校・高校・大学、PTA、自治体、企業を対象に、情報リテラシーやSNS・デジタルサービスの安全な活用に関する講演・研修を実施しています。

位置情報共有アプリやSNS、生成AIなど、デジタル社会は日々進化しています。しかし、どのようなサービスにも共通して求められるのは、「情報を正しく理解し、適切に扱う力」です。

講演では、最新の事例を交えながら、家庭・学校・企業、それぞれの立場に応じた実践的な情報リテラシーを分かりやすくお伝えしています。

「子どもたちに何を伝えればよいのか」「社員研修でSNSや位置情報のリスクを取り上げたい」「PTA向けに講演を開催したい」など、ご要望に応じた内容をご提案しています。

情報リテラシー講演や研修をご検討の際は、ぜひお気軽に株式会社マモルまでお問い合わせください。

 

位置情報共有アプリは、これからも進化し、私たちの暮らしの中でますます身近な存在になっていくでしょう。

だからこそ大切なのは、「便利だから使う」「危険だから使わない」という二択ではありません。

その仕組みを理解し、メリットとリスクの両方を知った上で、自分自身で判断できる力を育てること。

株式会社マモルは、これからも情報リテラシーを通じて、一人ひとりが安心してデジタル社会と向き合える環境づくりに取り組んでまいります。

 

 

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