2026年7月24日

「今どこ?」が当たり前の時代へ 位置情報共有アプリが若者に広がる理由

【情報リテラシーコラム Vol.4】

こんにちは。株式会社マモル代表のくまゆうこです。

「今どこ?」

以前なら、友人との待ち合わせで交わす何気ないメッセージでした。

ところが最近では、その言葉を送らなくても、お互いの現在地が分かる時代になっています。

中高生や大学生を中心に、「位置情報共有アプリ」を利用する人が増えています。待ち合わせのためだけでなく、「友達が近くにいるから会いに行こう」「家族が無事に帰宅したことを確認したい」といった目的で、日常的に位置情報を共有することが珍しくなくなりました。

学校やPTA、自治体で情報リテラシーに関する講演をしていると、「最近、子どもが友達と位置情報を共有しているようなのですが、大丈夫でしょうか」という相談を受ける機会も増えています。

今回は、位置情報共有アプリとはどのようなものなのか、そして、私たちはどのような視点で向き合えばよいのかを考えてみたいと思います。

位置情報共有アプリとは?

位置情報共有アプリとは、自分の現在地を家族や友人など、許可した相手と共有できるサービスです。

最近では、専用アプリだけでなく、地図アプリやスマートフォンの標準機能にも位置情報共有機能が搭載されており、特別なものではなくなりました。

代表的なサービスとしては、

  • whoo
  • Life360
  • iSharing
  • Googleマップの位置情報共有機能
  • Appleの「探す」

などがあります。

サービスによって機能は異なりますが、多くは「現在地をリアルタイムで共有する」「移動履歴を確認する」「目的地への到着を知らせる」といった機能を備えています。

以前は、災害時や子どもの見守りを目的として利用されることが多かった位置情報共有ですが、今では友人同士でも気軽に利用されるようになっています。

なぜ若い世代に広がっているのでしょうか

保護者の中には、「どうして自分の居場所を友達に教えるのだろう」と疑問に思う方もいるかもしれません。

しかし、若い世代にとって位置情報共有は、「監視されるもの」という感覚よりも、「つながるためのツール」として受け止められていることが少なくありません。

例えば、

「近くまで来ているから一緒に帰ろう。」

「あと5分で着きそう。」

「もう家に着いたんだね。」

こうしたやり取りを、メッセージを送らなくても自然に行えることが魅力となっています。

また、待ち合わせの際に「どこにいるの?」と何度も連絡を取り合う必要がなくなるため、「便利だから使っている」という人も多くいます。

位置情報を共有すること自体がコミュニケーションの一部になっているのです。

「便利」と「安心」は同じではありません

位置情報共有アプリは、とても便利なサービスです。

家族の見守りや、災害時の安否確認、待ち合わせなど、私たちの生活を支えてくれる場面も少なくありません。

一方で、便利だからといって、何も考えずに利用してよいわけではありません。

情報リテラシーで大切なのは、「便利か、危険か」という二択ではなく、「どのような情報を共有しているのか」を理解することです。

位置情報は、その人の現在地を示すだけではありません。

どこで生活しているのか。

どのような行動をしているのか。

誰と会うことが多いのか。

使い方によっては、その人の生活に関するさまざまな情報が含まれる可能性があります。

だからこそ、「位置情報を共有する」という行為そのものを理解し、どのような場面で利用するのかを考えることが大切です。

まずは「知る」ことから始めよう

新しいサービスが登場すると、「危険だから使わせないほうがよいのでは」と考えてしまうことがあります。

しかし、子どもたちはこれからも新しいアプリやサービスに触れていきます。

そのたびに利用を禁止するだけでは、本当の意味で情報リテラシーは身につきません。

大切なのは、「どんな仕組みなの?」「どうして使っているの?」と関心を持ち、一緒に理解することです。

アプリを知らないまま心配するのではなく、まずは仕組みを知ること。

それが、子どもとも、社会の変化とも向き合う第一歩になるのではないでしょうか。

今日のリテラシーポイント

「位置情報は、『現在地』だけではなく、その人の暮らしの一部を伝える情報です。」

便利な機能だからこそ、「何を共有しているのか」を理解した上で利用することが、情報リテラシーの第一歩です。

株式会社マモルでは情報リテラシー講演を実施しています

株式会社マモルでは、小学校・中学校・高校・大学、PTA、自治体、企業を対象に、情報リテラシーやSNS・デジタルサービスの安全な活用に関する講演・研修を実施しています。

位置情報共有アプリやSNS、生成AIなど、新しいデジタルサービスは日々進化しています。しかし、どのサービスにも共通するのは、「仕組みを理解し、情報を適切に扱う力」が重要であるということです。

最新の事例を交えながら、子どもから大人まで、それぞれの立場に応じた実践的な情報リテラシーを分かりやすくお伝えしています。講演や研修をご検討の際は、ぜひお気軽に株式会社マモルまでお問い合わせください。

次回予告

位置情報共有アプリを利用する若い世代の多くは、「仲の良い友達だけだから安心」と考えています。

しかし、その安心感が、思わぬ人間関係のトラブルにつながることもあります。

次回は、「『友達だから安心』は本当? 位置情報共有で起こりやすいトラブルと上手な付き合い方」をテーマに、位置情報共有が友人関係や親子関係に与える影響について考えます。

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