未来を守る情報リテラシー
【情報リテラシーコラム Vol.23】 Digital Life Literacy デジタル生活編 ④
子どもも大人も一緒に考えたいこと
こんにちは。株式会社マモル 代表 くまゆうこです。
これまで「setlog」「Gaming Literacy」「AI Literacy」「SNS Literacy」と、さまざまなデジタルサービスやコミュニケーションをテーマに、情報リテラシーについて考えてきました。
最初は新しいSNSの使い方から始まり、オンラインゲーム、生成AI、SNS、そして毎日のデジタル生活へ。
テーマはそれぞれ違いますが、すべてのコラムに共通していることがあります。
それは、「デジタルサービスを怖がるのではなく、仕組みやリスクを知り、自分で考えて使うこと」です。
今回は、これまでのコラムを振り返りながら、子どもも大人も一緒に考えたい「情報リテラシー」についてお話しします。
新しいサービスが登場するたびに「知らない」が生まれる
SNS、オンラインゲーム、生成AI、位置情報共有アプリ。
デジタルサービスは、私たちの生活を便利にしてくれます。
一方で、新しいサービスが登場するたびに、
「これは何ができるの?」
「どこに気を付ければいいの?」
という新しい疑問も生まれます。
大人が子どもだった頃には存在しなかったサービスを、今の子どもたちは当たり前のように使っています。
だからこそ、「親は知らないけれど、子どもは知っている」という場面も増えています。
しかし、これは子どもだけの問題ではありません。
大人も新しいサービスについて学び続ける必要があります。
「知らないから禁止」ではなく「知ってから判断する」
新しいデジタルサービスを子どもが使いたいと言ったとき、
「危ないからダメ」
と最初から禁止することは、ある意味では簡単です。
しかし、それだけでは子ども自身がリスクを判断する力を身につける機会を失ってしまいます。
例えば、SNSなら「誰とつながるのか」。
ゲームなら「ゲーム内のコミュニケーションをどうするのか」。
生成AIなら「どんな情報を入力してよいのか」。
位置情報サービスなら「誰に自分の居場所を共有するのか」。
まず仕組みを知り、その上で家庭や本人にとって必要なルールを考える。
これが、これからの情報リテラシー教育には欠かせないと考えています。
「個人情報」は名前や住所だけではない
今回のシリーズでは、位置情報や写真、検索履歴についても取り上げました。
私たちは、名前や住所を入力していなくても、日々さまざまな情報をデジタル上に残しています。
写真に写った制服。
自宅近くの風景。
よく利用する駅。
検索した言葉。
SNSへの投稿。
こうした一つひとつの情報だけでは大きな意味を持たなくても、組み合わせることで、その人の生活や行動が見えてくることがあります。
だからこそ、
「これは個人情報ではないから大丈夫」ではなく、「この情報を組み合わせると何が分かるだろう?」
と考える視点が大切です。
「投稿する前の3秒」は、すべてのデジタルサービスに通じる
SNS Literacy編では、「投稿する前の3秒」を一つのキーワードにしました。
投稿ボタンを押す前に、
「これは誰かを傷つけないか」
「知らない人に見られても大丈夫か」
「未来の自分が見ても後悔しないか」
と考える。
この習慣は、SNSだけに必要なものではありません。
ゲームのボイスチャットで話すとき。
生成AIに情報を入力するとき。
写真を送るとき。
新しいアプリをインストールするとき。
どんな場面でも、
「ちょっと待って。これは大丈夫かな?」
と考えることが、自分を守る力になります。

子どもだけに教えるものではない
情報リテラシーというと、「子どもへの教育」というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、実際には大人にも必要です。
大人もSNSを使います。
生成AIも使います。
オンラインショッピングもします。
スマートフォンで写真を撮り、検索をし、アプリを利用します。
つまり、私たちは年齢に関係なく、毎日デジタル情報を扱っています。
だからこそ、家庭では「子どもに教える」という一方通行ではなく、
「このサービスってどういう仕組みなんだろう?」
「こういう使い方は大丈夫かな?」
と、親子で一緒に考えてみてほしいと思います。
時には、子どものほうが詳しいこともあるでしょう。
そんなときは、子どもから大人が教えてもらってもいいのです。
大切なのは「相談できる関係」
どれだけルールを決めても、デジタル社会で起こるすべてのトラブルを防ぐことはできません。
間違えて投稿してしまうこともあるでしょう。
知らない人から連絡が来ることもあるかもしれません。
ゲームやSNSで友達とトラブルになることもあります。
生成AIから得た情報を、そのまま信じてしまうこともあるでしょう。
そんなときに重要なのが、
「困ったら相談できる」
という環境です。
「失敗したら怒られる」と思えば、子どもは隠してしまいます。
「困ったら一緒に考えてもらえる」と思えれば、早い段階で相談できます。
情報リテラシー教育は、知識を教えるだけではありません。
困ったときに助けを求める力を育てることも、重要なリテラシーの一つです。
デジタル社会で「自分を守る力」を育てる
この23回のコラムでは、さまざまなテーマを取り上げてきました。
新しいSNSの使い方。
オンラインゲームでのコミュニケーション。
ボイスチャットやオンライン上の人間関係。
生成AIへの情報入力。
AIが生成した情報の見極め。
SNSの公開範囲。
スクリーンショットやデジタルタトゥー。
炎上につながる発信。
位置情報や写真、検索履歴。
アプリのプライバシー設定。
そして、家族で考えるデジタルルール。
一見すると、それぞれ別の問題に見えるかもしれません。
しかし、その根底にあるのは、
「自分の情報をどう扱うか」
「相手との関係をどう考えるか」
「目の前の情報をどう判断するか」
という、シンプルな問いです。
未来のデジタル社会をつくるのは、一人ひとり
これからも、新しいSNSやアプリ、AIサービスが登場するでしょう。
今は想像もしていないようなサービスが、数年後には当たり前になっているかもしれません。
そのたびに、「これは危険だから使わない」と対応していたら、変化のスピードについていくことは難しくなります。
だからこそ必要なのは、サービスそのものを覚えることだけではありません。
新しいサービスが登場したときに、
「どんな仕組みなのか」
「どんな情報を扱うのか」
「どんなリスクが考えられるのか」
「自分はどう使いたいのか」
を考える力です。
それは、子どもにも大人にも必要な力です。
情報リテラシーは「未来を守る力」
情報リテラシーは、難しい専門知識ではありません。
投稿する前に、少し立ち止まる。
知らない人から連絡が来たら、一人で抱え込まない。
アプリの設定を、ときどき見直す。
AIが言ったことを、そのまま信じない。
家族でデジタルについて話す。
そんな小さな行動の積み重ねです。
デジタルサービスを使わない未来ではなく、デジタルと上手に付き合いながら、自分らしく生活できる未来をつくる。
そのための力が、情報リテラシーなのだと思います。
23回にわたってお届けしてきた情報リテラシーコラムが、皆さんのご家庭や学校、職場でデジタルについて話すきっかけになればうれしく思います。
そして、これからも新しいサービスや変化が生まれるたびに、私たち大人も子どもたちと一緒に学び続けていきたいと思います。
最終回のリテラシーポイント
情報リテラシーとは、デジタルサービスを「怖がる力」ではなく、「知って、考えて、自分で判断する力」です。
そして、その力は子どもだけのものではありません。
子どもも大人も、一緒に学び続けること。
それが、これからのデジタル社会を安心して生きるための大切な一歩です。
株式会社マモルでは情報リテラシー講演・研修を実施しています
株式会社マモルでは、小学校・中学校・高校・大学、PTA、自治体、企業などを対象に、SNS、オンラインゲーム、生成AI、スマートフォンなど、デジタル社会における情報リテラシーに関する講演・研修を実施しています。
これまでのコラムで取り上げてきたように、デジタルサービスには便利さがある一方、使い方によっては、個人情報の流出、コミュニケーション上のトラブル、情報の誤認、思わぬ二次被害などにつながる可能性があります。
だからこそ私たちは、「危険だから使わせない」という考え方だけではなく、正しく知り、自分で考え、適切に判断できる力を育てることが重要だと考えています。
講演・研修では、子どもたちに身近なデジタルサービスを具体的な事例として取り上げながら、子ども、保護者、教職員、企業の皆さま、それぞれの立場に合わせて、デジタル社会との向き合い方を分かりやすくお伝えしています。
学校、PTA、自治体、企業での情報リテラシー講演・研修をご検討の際は、ぜひお気軽に株式会社マモルまでお問い合わせください。
デジタル社会では、子どもも大人も「使う人」から「考えて使う人」になることが大切です。
これからも株式会社マモルは、子どもたちの安心と、誰もがデジタル社会で自分らしく生きられる環境づくりを目指してまいります。
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