2022年1月27日

#フェムテックEXPOと国際女性デー と「生理」について考えてみる

こんにちは。株式会社マモルの代表のくまゆうこです。

2022年2月16日(水)から2月18日(金)の3日間
フェムテック推進 EXPO ONLINE」が開催されます。

フェムテック? 初めて聞く方もいるかもしれません。
フェムテック(Femtech)とは、女性(Female)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語です。
女性特有の生理、妊娠、更年期など題を解決するためのテクノロジーを用いた商品のことを指します。

私もアンバサダーとしてフェムテックEXPOにアンバサダーとして参加します。

↓プレスリリースはこちら↓

今までタブー視されていた「生理」について考えてみませんか?

女性として生れたら絶対に避けられないのが生理です。生理について公に話すことはあまりないですし、あったとしても女性同士でひっそりと話題になるくらい。

そんなタブー視されている話題ですが、近年「生理の貧困」をきっかけに急激にテレビや新聞などのメディア、実業家の間でも取り上げられるようになってきました。

さまざまなビジネスを手がけている有名な実業家の堀江貴文さんが1月30日(日)にこんなイベントをするそうです。

ホリエモン in 浦安~僕たちが聞きたかった生理の話~「女性活躍社会」への変革を提言

面白そうですね。どんな話になるんでしょう。

先程も書いたように、最近生理について議論されているのは「生理の貧困」です。

生理の貧困とは?

生理用品を買うお金がなかったり、利用できる環境に無いことをいいます。決して発展途上国の中の話だけではなく、経済格差が広がっている先進国でも起こっています。

実は海外では少し前から取り上げられていた問題でしたが、2021年3月4日にNHKで「生理に関する実態調査」

学生の5人に1人が「#生理の貧困」 (nhk.or.jp)

学生の5人に1人が生理用品を買うのに苦労していると取り上げられて日本で明るみになりました。

調査を行った「#みんなの生理」

#みんなの生理 Official (minnanoseiri.wixsite.com)

生理用品への軽減税率の適用を目指して署名活動を展開し、その後生理への理解を広げる活動を行う任意団体として立ち上がりました。

生理の貧困が取り上げられるようになった理由は2つあります。

1つはコロナ禍です。コロナ禍の影響で経済的に困窮している女性が増えています。
出費を抑えるために生理用品の購入頻度を減らしたり、購入をせず、別の物で代用するということをせざるを得ない状況になっています。

もう1つはインターネットの発達です。
インターネットは完全な匿名ではありませんが、発言しやすくなったり、情報が拡散されやすくなりました。

でも先日、ある60代の方に聞かれました。

「生理の貧困ってあるけどあれって本当?」
「生理用品が買えないなんて信じられない」

ネットでたくさんの人の共感を生み、拡散された一方で、バッシングの声もあったようです。

「無駄遣いをしたから買えないのではないか?」
「数百円のものが買えないのでは無いか?」

金銭的な部分にばかりスポットを浴びてしまい、メディアの発信の仕方も考えさせられることにもつながりました。

そもそも「生理の貧困」は表面的な金銭的な部分だけではなく「生理」で女性が活躍する機会を失ってしまう問題です。

バッシングもあった一方で、大きな世間の流れを受けて国が動き始めました。

解消するために国や地方公共団体も動き始めた

生理の貧困に苦しむ女性や支援団体が声を上げたことで、問題を解消するために国や地方公共団体も動き出しました。

NHKの報道から約3ヶ月後、毎年6月に発表される、国の重要課題や政策の方向性を示す「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」のP20に初めて生理の貧困対策に明記されました。

「生理の貧困」への支援など女性に寄り添った相談支援、フェムテックの推進、妊産婦や困難を抱える女性への支援といったコロナ禍で大きな影響を受けている女性への支援、養育費の不払い解消、女性の登用・採用の拡大を含めた幅広い分野における政策・方針決定過程への女性の参画拡大、女性の視点も踏まえた税制や社会保障制度等の検討、性に関する教育、性犯罪・性暴力対策の強化などの取組を推進する。

その具体的な内容を示している「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021 」P4では

経済的な理由で生理用品を購入できない女性がいるという「生理の貧困」問題が顕在化しており、女性の健康や尊厳に関わる重要な課題となっている。

また、男女共同参画局は、

「生理の貧困」 | 内閣府男女共同参画局 (gender.go.jp)

生理の貧困を解決するための取り組みを紹介したり、解決につながる施策を取るNPO等への補助率を引き上げるなどしています。

学校の取り組みとしては、千葉県の教育委員会は、

県立モデル校で手渡しせず生理用品提供 – 日本教育新聞電子版 NIKKYOWEB (kyoiku-press.com)

生理用品を購入できない中学生や高校生を対象に無償配布する方法について検証を始めたそうです。

海外の事例

海外では生理用品の購入の負担を減らすためにさまざまな施策が行われています。

例えばスコットランドでは2020年に生理用品の無償提供に関して定めた法律が世界で初めて成立しました。

ニュージーランドでは2021年6月より、学校で生理用品を無料提供する施策を開始しています。

無償提供とまではいかなくても、生理用品に対してかかっていた税金を撤廃する動きがケニアやカナダ、インドやオーストラリアなど多くの国で起こっています。

またアメリカではほとんどの州で生理用品に消費税がかかっていましたが、課税廃止を選ぶ州が年々増えている傾向にあります。

こういった施策を取る諸外国と比べ、日本では女性議員の割合が少ないのが現状です。女性の声を代弁する人がいないから、法的な解決が取られていない可能性もありますね。

生理の貧困は女性の教育機会や就労機会の損失につながるとも考えられています。

そうなると国としても社会的な損失を被ることになるはずです。日本でも支援や法改正を求める声がもっと取り上げられ、議論が進めばいいと思っています。

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