2021年2月12日

#2【現役教師に聞く】いじめを解決! クラス会議とは?深見先生

stand.fmで配信中「くまゆうこの教育子育て相談室」

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ITでいじめのサインを見逃さない 株式会社マモル代表 くまゆうこが日々の事業の活動から寄せられた相談や見えてきたこと、聞いてきたことをゲストの方と一緒に考える番組です。

第2回も前回に引き続き、Twitterのフォロワー数8000人超(@trown18)、瀬戸SOLAN小学校教員で「対話でみんながまとまる!たいち先生のクラス会議」の著者 深見太一先生に来ていただいています。

※本記事は、2021年1月29日にstand.fmで配信を開始した番組を書き起こしたものです。

クラス会議ってどういうもの?

くま:たいち先生と言えばクラス会議という本も出されていて、ずっと実践されてきた方法だと思うんですけれども、私のこの会社(株式会社マモル)は、まさに「子供がいじめで悩まない社会を目指して」と考えながらやっている会社なんですが、すごく直結する話だと思っていて。学校にいじめがあるっていう風に言われているんですけど、多分学級が変わるといじめがなくなって、変わってくるのかなと思っていて。

くま:いじめに強い学級経営、あとクラス会議がどういう風に効果があるかというところを今日は教えていただきたいと思っています。クラス会議というものを今日初めて聞く方もいると思うので、まずは「クラス会議ってどういうものなのか」という説明を含めて是非お聞かせください。

たいち先生:クラス会議というのはアドラー心理学がベースとなった教室の中で行う話し合いの一つ。

くま:アドラーって「嫌われない勇気」、有名ですよね。

たいち先生:その通りです。課題の分離が結構最近言われているんですけど、子供たちが椅子で輪を作って丸くなって、いろんなテーマについて話をするんです。学校のクラスの中の問題点を話すこともあれば、例えば子どもの家庭でお母さんが厳しすぎますといった話題をみんなでどうしたらいいか話をしていくというのがクラス会議です。 特別活動の時間というのが1時間時間割の中で設けられているので、自分はその時間を使って年間30回でも話し合いをしていますよというのを、去年の2月に本で出させていただいた。

くま:椅子を丸くというのはクラス全員、例えば今だとクラスは何人ぐらいですか?

たいち先生:マックス40かな。

くま:多いとマックス40、少ないと19くらいの学校を知っているんですけどそれくらいが輪になるんですか。

たいち先生:椅子だけで丸くなって最初は「ハッピー・サンキュー・ナイス」といってその日一日にあったうれしかったことをみんなでシェアして、その後にみんなで議題を話し合う。

くま:その議題は今日は〇〇(さん)みたいな感じで自由発言なんですか?

たいち先生:クラスの中に議題提案箱というポストみたいなものを設けて、そこに話し合いたいものを投函して、投函されたものをみんなで話し合ってる感じですね。

くま:それは小学校何年生くらいから出来ますか?

たいち先生:1年生でも出来ますし、夏には幼稚園にも教えに行ったので、幼稚園でも先生がファシリ(テーター)をやれば話し合うことは出来ると思いますけどね。

ハッピー・サンキュー・ナイスがもたらすポジティブ作用

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くま:大人でも40人が円になったらしゃべれない人がいっぱいいる。大人の方がしゃべれないかな。

たいち先生:そうなんです、その通りだと思う。と言うか会議の仕方は僕らは習ってきてないですよね。だからみんな大人になって会議下手くそじゃないですか。

くま:小学校の頃に発言したらすごく言われて、そこからもう発言するのやめようって思ったんですよ。社会人になって、発言しないならしないでまた怒られて「あれ?」みたいな(笑)。逆っていうのがあったので、そういうことですよね。
たいち先生が今やっているクラス会議をやってきている子供たちは発言することに慣れてると思うんですけど、そういうのに慣れてない子供もたくさんいますよね。

たいち先生:やっぱり発言していく上では安心安全がないと出来ないので、まず最初はそれを作る場と言われていて、ここはしゃべっても大丈夫なんだよ、何やってもみんなが認めてくれるんだよ。人を傷つける発言はさすがにみんなからだめだよってなるんですけど、それ以外のものであれば大丈夫だよっていうことを練習する感じですね。

くま:さっきの ハッピー・サンキュー・ナイスってなんですか?

たいち先生:楽しかったこと・嬉しかったこと・感謝したいことをみんなの前で1回ずつ言っていくんですけど、ノーってネガティブに傾くらしいんですよ、ほっとくと。コロナのニュースとか不安になるわけじゃないですか。生存本能が働いて、安全に自分の命を守るためにあえてネガティブにするらしいんです。それを1日の中で良かったことに目を向けさせてポジティブに傾けるということをやる時間なんです。あとは雰囲気作りですね、みんなでどよーんとした中で話し合いってしにくいじゃないですか。それをみんなでシェアするという気持ちになって、みんなでいい気持ちでハッピーな気持ちでうまく会議がスタートするという感じですね。

くま:いいですね、自分が今日あった良いことを言う。良いところに自然と目が行きますよね。

たいち先生:その通りですね。先生達もこれやるといいですね。この間先生達の研修でやったんですけど爆笑の嵐で、これだけでいいんじゃないか、もうすごい必要だよねっていう話。

くま:これを特別活動の時間でやってるんですよね。この特別活動って普通たいち先生以外は何をやるんですか。

たいち先生:最初のうちは係を決めたり学級訓みたいな教室に掲示するものを決めたり、行事に向けて修学旅行の班決めをしたり、そういったものに使われるんですけどだんだんやらなくなるんですよね。授業が遅れてくるから授業みたいなことに置き換えられちゃう。

くま:授業に置き換えられちゃうこともあるんですか。

たいち先生:本当はダメなんですけど、やってないからってお咎めがあるわけでもない、通知表に出るものやテストがやれていないとなればそっちに回しちゃいますよね先生が、気持ちとしては(笑)。

くま:大事な授業なのに。大事な時間ですよね、特別活動。

たいち先生:間違いない。

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ひとではなく物事にフォーカスする

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くま:クラス会議をずっとやられてきてると思うんですけど、こういうのにいいよねっていう目に見える効果は何があるんですか。

たいち先生:さっきのいじめの話をすると、やっぱりいじめって先生にわからなくやるのがいじめじゃないですか、先生に隠れてやる。だから先生が見つけにくい構造になってるんですよね。例えば職員室に行ってる間や先生がいない隙に狙ってやるんですけど、これがあることで子供たちが見つけてくれるんですよね。やっぱり良くないと思ってるけどそれを言い出せる場がなかなかなくて、発言したら何か言われるというのもあるように、みんなの前でなかなかそれを訴えることができないけれども、投函システムがあればそれは見つけて言ってくれるんですよ。

たいち先生:もう一個いいのが例えばAちゃんがBちゃんがいじめてましたということが入るとするじゃないですか。だけどAちゃんを名指しでゆうこちゃん(仮名)がいじめてましたとは言わないんですよね。Bちゃんがいじめられてましたということにフォーカスして、どうしたらBちゃんがいじめられなくなるかをみんなで話しちゃうんですよ。そうすると会議でAちゃんが責められなくなるんですよね。
それが、もし例えばゆうこちゃん(仮名)をみんなで批判する場になっちゃうと、今度はゆうこちゃん(仮名)の気持ちがへこんじゃったり、仕返ししたり、チクったみたいになるんですけど、そうじゃなくてBちゃんがいじめられないためにはみんなでどうしていこうという話し合いをすることで、みんなでいじめがあったということを共有化されるわけですね。というのは1個いいことかなと思います。もう1個、ゆうこちゃん(仮名)がいじめてるって事をみんなわかってるんですよ(笑)

くま:ゆうこちゃん(仮名)はその場でひしひしと反省してるわけですね。

たいち先生:そうそう。責められないけれども「これ私のことだ」ってなってるんですよね。だから何より効果が高く次からやらなくなるって。それはすごくいいことだと思うんですよね。

くま:いいですね、人じゃなくて物事にフォーカスするってことですよね。例えば会社でもそうですけど、何かあった時にミスをした人を責めるんじゃなくて、物事をどうすれば良くなるかっていうところに目を向けるということですよね。

たいち先生:それをみんなが知っていることで、例えばBちゃんがいじめられそうになった時に誰かが声をかけてくれて、本当は助けたかったけど助けられなかったという、よく言われる傍観者の子達もいるんですけど、そこでみんなで共有化してBちゃんがこんなに辛かったんだよという話をしてくれることで、やっぱり次から声かけてあげよう守ってあげようという子が結構現れてくるんですね。そうすると先生が間に入らなくても勝手にそういう解決をしていてくれるっていうかうまくいく。そうすると次のいじめが起こりにくくなるんでしょうね、1回みんなに話し合われていると。

くま:子ども達が自発的に問題を解決しようとするというのはすごくいいですよね。

たいち先生:間違いないです、それを先生が言っちゃってもダメなんですよ。「Bちゃんをみんなで助けてあげよう」って言ったところで、別にみんながそうだなって思っていなければ言われたところでポカンとしちゃって、Aちゃんを叱ったところで、いじめるなよって言ったところでAちゃんのもやもやは消えないのでいじめちゃうんです。人にフォーカスじゃなくて物事や起こったことにフォーカスということもいろんな意味でプラスだなと思います。

くま:このクラス会議、どんどん広まってほしいと思うんですけど、今どんどんいろんな所でクラス会議のやり方とか教えてるんですよね。

たいち先生:そうですね、教えています。授業にも使えますよという言い方をして、授業の中で話し合いのスキルを磨いてクラスの関係を良くしていきましょうって話をしています。

くま:いいですね、これはどんどん広まってほしいですね。幼稚園生でもできるよ、小学生中学生でもできるし大人もやるべきかもしれないですよね、会社でもね。

たいち先生:間違いないです。企業研修で呼んでもらえたら、うちの会社雰囲気悪いんだよなーって会社があったら。まず対等感が育まれるんですよね、会社、組織なんで仕事上では上下があるかもしれないですけど、会議の時間は丸くなってみんな対等ですよってことを表しているんですよ、それがすごく良くて。人ってもともとは対等なわけですよね。だからその時間だけでも対等感を持ってみんなで話し合うことができると、またちょっと変わってくるんじゃないかなと思いますね。

くま:ありがとうございます。いじめは子ども達で解決できるっていうのがいいなと思ったんですけれど、例えば保護者からよく言われるのが、自分の子どもじゃない子がいじめられてるのを見かけた時にどうすればいいんでしょうとよく相談されるんですけど、先生どう思われますか?

たいち先生:ちょっと厳しいことを言うと、まず自分の子どもがその傍観者でいるのは大丈夫ですかということですよね。子どもと一緒だと思うので、お母さんが見つけた時に何もしないっていうのは傍観者と一緒じゃないですか。あと分からないってことはないと思うんですよ。

くま:子どもがね、親である自分が気づいてるいじめにわが子が気付いてないはずがない。

たいち先生:それもそうだし、お母さんとして何かをしなきゃいけないけどちょっと関わりたくないというのが本音だと思うんですよね。わからないことはないと思っていて、別に先生に言う、ママ友に伝える、子どもに伝えるとかいくらでも方法はあると思います。子どもから話を聞いてみるのもあると思うんですけど、関わりたくないなというのが本音じゃないかなって思うんですが、どう思いますか?対処方法がわからないんですって言ってる裏には本当はわかってるというのが含まれているということですよね。

くま:そういうことか。
私は素直にわからないのかなと思っちゃったんですけど…。そうですね、何回かこういうの来るんですけど、自分が言うことで事が大きくなって、おせっかいと思われたら嫌だなというのがあると思うんですけど、やっぱり私は自分のお子さんに最初に聞いてほしいなって思いますよね。お母さんの目で見て、もしかしてそういう風に見えても実は違うこともあるかもしれないので、あんまり自分が見たものですぐ判断するっていうのも。

くま:たまにあるのは「〇〇ちゃんがいじめられてるんでどうしようか」と自分のお子さんが言うことがあるみたいなんですよね。そういう時はもちろん一緒に考えてほしいですよね。あんまりひどい時は学校の先生に言ってほしいですし、実際に言った例もありますので、やっぱりそこは見て見ぬふりじゃなくて何かしらアクションを取ってみるってことですよね。

たいち先生:ことを大きくするってワーって大騒ぎって声を荒らげてるって意味ですけど、先生に軽く言うというか、「勘違いかもしれないですけどこういうシーンを見かけました」ってそこで見た情報を伝えるってことは全然別に悪いことではないと思うし、それはすごく大切なことかな。

くま:ありがとうございます。あともう一ついじめについて聞きたいんですけど、例えば「いじめがあります」って学校に伝えました。そうしたらいろいろといじめの聞き取りをされるんですよね。その時に聞き取り方が悪くて逆にすごい傷ついて、挙句の果てに「やっぱりいじめはなかったです」みたいに言われると、保護者も子どももすごく傷ついて、「許せん!」といった話がいくつかあるんですけど、これってどうなんですかね。やっぱり先生の聞き取り方にはたまに問題があるって感じですかね(笑)私からあんまり言えないですけど。

たいち先生:第三者に入ってもらうといいのかなって思いますね。子どもと担任の先生の1対1になっちゃうと、そこでどんな聞き取り方をしたのか、どういう話の持っていき方をしたのかがやっぱり見えないので、最低例えば管理職1人、学年主任に入ってもらう。もしくは自分に余裕があればお母さんが行って一緒に話をするとそこまでこじれずに済むのかなと思って。
確かに変な先生って言ったらあれかもしれないですけど「言わないです」ってなってしまう先生もいるかもしれないので、そういうのを防ぐためにも複数で聞き取りをするのを学校に求めてお願いしてもいいですし、お母さんがついて話をすることができればそれはそれでいいのかなという気がします。

くま:そうですね、信頼関係もやっぱり大事だと思っていて、信頼関係がある人と話をするのと、この先生は…って思ってる人と話をするのでは。

たいち先生:最初からそう思ってるのであれば、お母さんから保健室の先生やカウンセラーさんに相談してあげたりしたほうがいいのかな。

くま:先生によっては言い方と書き方に特徴がある先生もいるからということですね。

ありがとうございます。今日はいじめの話ばかりお聞きしたんですけれども、先生のやっている活動とつながってるなーっていう風に思っていましたので今日は聞かせてもらいました。

たいち先生:ぜひクラス会議やってください!

くま:本も調べたら Amazon で調べたら出てきますのでね。

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