炎上は他人事ではない
【情報リテラシーコラム Vol.18】SNS Literacy SNS・コミュニケーション編 ❸
SNSで気を付けたい発信力
こんにちは。株式会社マモル 代表のくまゆうこです。
前回のコラムでは、SNSに投稿した情報が、削除しても完全には消えない可能性がある「デジタルタトゥー」についてお話ししました。
一度発信した写真や文章は、スクリーンショットや共有によって、自分が想像していなかった範囲へ広がることがあります。
そして、SNSを利用する上でもう一つ意識したいことがあります。
それは、
「自分の何気ない投稿が、多くの人に影響を与える可能性がある」
ということです。
SNSでは、誰もが情報を発信できる時代になりました。
しかし、発信できるということは、同時に「発信した情報に責任を持つ」ということでもあります。
今回は、SNS時代に知っておきたい「炎上」と「発信力」について考えてみたいと思います。
炎上とは何か
「炎上」という言葉をニュースなどで耳にする機会は増えました。
炎上とは、SNSなどで発信した内容に対して、多くの人から批判や否定的な反応が集まり、拡散していく状態を指します。
例えば、
・不適切な発言
・誰かを傷つける表現
・配慮のない写真や動画
・誤解を招く投稿
などがきっかけになることがあります。
「有名人や企業だけの話」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、SNSが身近になった現在、炎上は決して特別な人だけに起こるものではありません。
誰でも情報を発信できるからこそ、誰でも当事者になる可能性があるのです。
「身内向け」のつもりが広がる時代
SNSでよくある誤解が、
「友達しか見ていないから大丈夫」
「フォロワーは少ないから問題ない」
という考え方です。
しかし、SNSでは投稿を見る人数よりも、「情報が広がる可能性」を考えることが重要です。
例えば、数十人しか見ていない投稿でも、
・誰かがスクリーンショットを撮る
・別のSNSに転載する
・コメント欄から話題になる
ことで、一気に多くの人へ広がることがあります。
投稿した本人は、
「そんなつもりではなかった」
と思っていても、一度広がった情報を止めることは簡単ではありません。
「冗談」と「相手を傷つける表現」は違う
SNSトラブルで多いのが、
「冗談のつもりだった」
「友達なら分かってくれると思った」
というケースです。
例えば、友達をいじる内容の投稿。
仲間内では笑って済んだとしても、本人が傷ついていたり、第三者から見て不快に感じられたりすることがあります。
SNSでは、表情や声のトーンが伝わりません。
対面であれば伝わる「冗談」「親しみ」「照れ隠し」といったニュアンスが、文章だけでは誤解されることがあります。
だからこそ、投稿するときには、
「自分が言われたらどう感じるか」
「知らない人が読んだらどう受け取るか」
を考えることが大切です。
SNSでは「発信力」が誰にでもある
以前は、情報を発信できる人は限られていました。
新聞やテレビなど、一部の人や組織が大きな発信力を持っていました。
しかし現在は、スマートフォン一つで誰もが情報を発信できます。
これは、とても大きな可能性です。
自分の考えを伝えられる。
好きなことを共有できる。
誰かとつながることができる。
SNSには多くのメリットがあります。
一方で、自分の発信が誰かに影響を与える可能性もあります。
つまり、SNSを使う一人ひとりが「発信者」なのです。
子どもたちに伝えたい「投稿前の想像力」
子どもたちがSNSを利用する際、必要なのは「投稿してはいけない」と教えることだけではありません。
大切なのは、
「投稿した後に何が起こる可能性があるか」
を想像する力です。
投稿前に、
「この言葉で嫌な思いをする人はいないかな」
「誰かに広がっても問題ないかな」
「将来の自分が見ても大丈夫かな」
と考える習慣を身につけることが重要です。
これはSNSだけではなく、メールやチャット、オンラインゲームでの会話にも共通します。
保護者ができることは「失敗させない」ではなく「考える機会を作ること」
子どもがSNSで失敗しないように、すべて管理したくなる保護者の気持ちは自然なことです。
しかし、これからのデジタル社会では、子ども自身が判断する力を身につけることが必要になります。
家庭では、
「この投稿をどう思う?」
「もし友達が同じことを書いていたらどう感じる?」
「投稿する前に確認したことはある?」
など、SNSについて話す時間を作ることが大切です。
正解を押し付けるのではなく、一緒に考えることで、子どもは自分で判断する力を身につけていきます。
SNS時代に必要なのは「発信する前の責任感」
SNSは、決して危険なものではありません。
人とつながり、情報を共有し、新しい可能性を広げてくれる便利なツールです。
しかし、便利な道具だからこそ、使う人の意識が重要になります。
炎上を防ぐために必要なのは、
「何も発信しないこと」
ではありません。
「自分の発信が誰かに届くことを意識すること」
です。
情報リテラシーとは、SNSを怖がる力ではありません。
自分の言葉や行動が、どのような影響を与える可能性があるのかを考える力です。
SNS時代に求められるのは、発信する技術だけではありません。
相手を想像し、責任を持って発信する力なのです。

今日のリテラシーポイント
「SNSでは、誰もが発信者。だからこそ、投稿前の一呼吸が大切です。」
「面白い」「伝えたい」という気持ちだけでなく、「誰かを傷つけないか」「広がっても大丈夫か」を考える習慣が、自分と周囲を守ります。
株式会社マモルでは情報リテラシー講演・研修を実施しています
株式会社マモルでは、小学校・中学校・高校・大学、PTA、自治体、企業を対象に、SNS、生成AI、オンラインゲームなど、デジタル社会における情報リテラシーに関する講演・研修を実施しています。
SNSは、子どもから大人まで幅広い世代にとって欠かせないコミュニケーションツールになっています。
一方で、何気ない発信が誤解を招いたり、思わぬ形で広がったりする可能性もあります。
講演では、SNSトラブルや炎上事例をもとに、発信する前に考える力、相手を思いやるコミュニケーション、デジタル社会で必要な判断力について分かりやすくお伝えしています。
学校、PTA、自治体、企業での情報リテラシー講演・研修をご検討の際は、ぜひお気軽に株式会社マモルまでお問い合わせください。
次回予告
SNSでは、情報発信だけでなく、人とのつながり方にも注意が必要です。
「知らない人からのフォロー」
「オンライン上だけの友達」
「親切そうに近づいてくる相手」
一見便利に見えるSNSのつながりには、気を付けたいポイントがあります。
次回は、「SNSの友達は本当の友達? オンライン上の人間関係との付き合い方」をテーマに、SNS時代のコミュニケーションについて考えます。
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