2026年8月17日

位置情報・写真・検索履歴

【情報リテラシーコラム Vol.12】 Digital Life Literacy デジタル生活編 ①

私たちは毎日どんな情報を残している?

こんにちは。株式会社マモル 代表 くまゆうこです。

スマートフォンを持っていると、写真を撮る、地図を見る、SNSを使う、ネットで買い物をする、知りたいことを検索する――そんな行動を毎日のように繰り返します。

私たちは特に意識することなくスマートフォンを使っていますが、その一方で、日々の行動の中にはさまざまな「情報」が残っています。

「別に個人情報を入力していないから大丈夫」

そう思っていても、実は位置情報や写真、検索履歴などから、私たちの生活や行動が見えてしまうことがあります。

今回から始まる「Digital Life Literacy(デジタル生活編)」では、SNSや生成AIなど特定のサービスだけではなく、毎日のデジタル生活そのものに目を向けていきます。

第1回は、私たちが日常的に残している「位置情報・写真・検索履歴」について考えてみましょう。

「位置情報」は便利なだけではない

スマートフォンの地図アプリを使えば、現在地から目的地までのルートを簡単に調べることができます。

位置情報は、待ち合わせや道案内、災害時の情報確認など、私たちの生活を便利にしてくれる大切な機能です。

しかし、位置情報が記録されることで、自分が「いつ、どこにいたのか」という情報が残ることがあります。

例えば、写真を撮影した場所。

通学や通勤でよく訪れる場所。

頻繁に利用する店舗。

こうした情報が積み重なると、その人の生活パターンを推測できる場合があります。

「今日はここに来ています」とSNSに投稿することも、単発なら問題がなくても、投稿が積み重なることで行動範囲が見えてしまう可能性があります。

写真には「写っているもの」以外の情報もある

写真をSNSに投稿するとき、私たちは「何が写っているか」に注目しがちです。

しかし、情報リテラシーの視点では、写真の背景にも注意が必要です。

例えば、

・学校名や会社名が分かる看板

・制服や名札

・自宅の表札

・郵便物や書類

・車のナンバー

・最寄り駅や特徴的な建物

などが写り込んでいないでしょうか。

本人にとっては何気ない風景でも、第三者にとっては生活場所を推測する手がかりになることがあります。

また、写真には撮影日時や位置情報などのデータが含まれる場合もあります。

すべての写真から必ず詳細な位置が分かるという意味ではありませんが、「写真は単なる画像ではなく、さまざまな情報を含む可能性がある」と知っておくことが大切です。

 

「検索履歴」から何が分かる?

もう一つ、私たちが意識しにくいのが「検索」です。

例えば、

「近くの病院」

「○○駅 ランチ」

「○○高校 制服」

「転職 おすすめ」

など、私たちは日々さまざまなことを検索しています。

検索は、自分が知りたいことを調べるための便利な機能です。

一方で、検索した言葉には、その時の興味や悩み、生活に関する情報が表れることがあります。

一つの検索だけでは個人を特定できなくても、検索や閲覧の履歴が積み重なることで、その人が何に関心を持っているのか、どのような情報を必要としているのかが推測される可能性があります。

だからこそ、検索履歴も「自分のデジタル生活の一部」として意識しておく必要があります。

「情報を残さない」ことが目的ではない

ここで大切なのは、

「怖いから位置情報を全部オフにする」

「写真を撮らない」

「検索しない」

ということではありません。

位置情報も、写真も、検索も、私たちの生活を便利にしてくれるものです。

大切なのは、

「便利な機能を使うと、その裏側でどんな情報が扱われるのか」

を知ることです。

例えば、位置情報を必要とするアプリには位置情報へのアクセスを許可する一方、必要のないアプリまで常に位置情報へのアクセスを許可する必要があるのか、一度考えてみる。

写真を投稿するときには、背景に個人情報が写っていないか確認する。

検索や閲覧をするときには、共有端末では履歴が他の人から見られる可能性を意識する。

こうした小さな確認が、デジタル生活を安全にする第一歩になります。

子どもにも伝えたい「情報は自分の分身」

子どもたちにスマートフォンを持たせるとき、

「SNSに知らない人を追加しない」

「個人情報を教えない」

といったルールを決める家庭は多いでしょう。

もちろん、それは大切なことです。

しかし、これからはもう一歩進んで、

「写真には何が写っている?」

「このアプリは、何のために位置情報を使うのかな?」

「検索した情報は、誰かに見られる可能性があるかな?」

といった会話もしてほしいと思います。

情報リテラシーは、危険なものを遠ざけるだけの教育ではありません。

自分がどんな情報を生み出し、どこに残し、誰に届く可能性があるのかを考える力です。

デジタル生活では「知らないうちに残る情報」に気付く

私たちは、一日を過ごすだけでも多くのデジタル情報を生み出しています。

位置情報。

写真。

検索履歴。

SNSへの投稿。

オンラインショッピングの履歴。

アプリの利用記録。

一つひとつは小さな情報でも、それらが積み重なることで、自分の生活そのものがデジタル上に表現されていきます。

だからこそ、デジタル社会では、

「自分は何を発信したか」だけでなく、「自分はどんな情報を残しているか」

という視点が重要になります。

便利さを手放す必要はありません。

まずは、自分が毎日どんな情報を残しているのかを知ること。

それが、これからのデジタル生活を安心して楽しむための第一歩なのです。

今日のリテラシーポイント

「スマートフォンを使うだけで、私たちはさまざまな情報を残しています。」

位置情報、写真、検索履歴など、「知らないうちに残っている情報」に気付くことから、デジタル生活の情報リテラシーは始まります。

株式会社マモルでは情報リテラシー講演・研修を実施しています

株式会社マモルでは、小学校・中学校・高校・大学、PTA、自治体、企業を対象に、SNS、生成AI、オンラインゲーム、スマートフォンなど、デジタル社会における情報リテラシーに関する講演・研修を実施しています。

新しいデジタルサービスが次々に登場する中、「危険だから使わない」という考え方だけではなく、仕組みやリスクを理解した上で、自分で判断して使う力がますます重要になっています。

講演では、子どもたちの日常生活に身近なスマートフォンやSNSなどを題材に、具体的な事例を交えながら、情報を守る力、判断する力、困ったときに相談する力について分かりやすくお伝えしています。

学校、PTA、自治体、企業での情報リテラシー講演・研修をご検討の際は、ぜひお気軽に株式会社マモルまでお問い合わせください。

次回予告

スマートフォンには、位置情報やカメラ、マイク、連絡先など、さまざまな機能があります。

アプリをインストールするとき、「とりあえず許可」を押していないでしょうか。

次回は、「便利なアプリほど設定を見直そう――知っておきたいプライバシー管理」をテーマに、アプリの権限やプライバシー設定について考えます。

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