2021年3月15日

♯13 パソコンを学校でどう使う?最新の学校のIT化事情   清水先生

stand.fmで配信中「くまゆうこの教育子育て相談室」

ITでいじめのサインを見逃さない 株式会社マモル代表 くまゆうこが日々の事業の活動から寄せられた相談や見えてきたこと、聞いてきたことをゲストの方と一緒に考える番組です。

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第13回は最新の学校のIT化事情について、私立城北中学校高等学校で数学の先生をしている清水先生にお聞きしました。

※本記事は、2021年2月13日にstand.fmで配信を開始した番組を書き起こしたものです。

いろんなものを見て観察して、さらにその上で問題を考えてもいいんじゃないか  iPadを使った入試

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くま:今日も清水先生に来ていただいてます。
先生って今ね私名刺持ってるんですけどね、肩書にICT委員長って書いてあるんです。これは何でしょうか。

清水先生:簡単に言うと、いわゆるテクノロジー全般に関して機器をマネージメントするセクションであるんですけれども ICT って言うと実際にはインフォメーションアンドコミュニケーションテクノロジー、簡単に言うといわゆる情報とコミュニケーションをどうするかというような意味ではあるんです。
そしてその中で本校では、一番最初、タブレットとかパソコンとか、あとはwi-fi の環境とかクラウドサービスとかどうしてこうかっていうところで立ち上げたセクションになっています。学校としてはiPadとか生徒用だと500台くらいあるんですけれども、あと教職員もそういった機器をノートパソコンとiPad を持って教育に当たっていると。

くま:一人一台あるって感じですか。

清水先生:これは一応今年度からBYOD(Bring Your Own Device)の形で各家庭で準備をしてもらう形で進めることになりました。学校は学校で保持するので、最終的なゴールとしては自分の持ってる物を使ってもいいし、学校にあるものを使ってもいいという形を目指しています。

くま:2016年から推薦入試で iPad を使ったみたいなお話があったり、最近だと ICT の取組がメディアに取り上げられたりしてたんですけれども、どういうことやられてるんですか。

清水先生:まず最初の方で言うと、本校の中学、私立の中学高校なんで中学入試で多くの生徒が入ってくるんですが、高校からも同じように入ってきます。
その高校受験の時に推薦入試というのをここ何年かで作ったんですね。
その生徒が受験する時に少しどういったものができるかということで、同じ時期に私が入試のセクションの統括で入試委員長もしていたところもあったので、今 iPad を生徒用に導入してるので、これでなんか入試に使えないかなってことを少し考えました。
本校は立体図形の問題っていうのに算術学入試も高校入試によく出すんです。
例えば立方体を切った時にどうなるかとか。

くま:入試用。

清水先生:その時に出すのはいいんだけど、例えば立体図形をいろんな角度から見れたらいいんじゃないかなということで、そしてその上で何か問題を考えたらどうか。
その当時、立体図形っていうのは頭の中でイメージする事が大事だ、それはもちろんそうなんですけど、実際にいろんなものを見て観察して、さらにその上で問題を考えてもいいんじゃないかなと思って、まずその時は球があって平面があってこんな感じに置いてあるんですけど、これで距離を測ったりするんです。いろんな角度から見てこの距離はどうなりますかみたいな問題を出して、iPadを使ったんですけど生徒はiPad操作しながらいろんな角度から立体を眺めることができるというような問題を作ったのが最初です。

くま:おもしろいですね。

清水先生:どこもやってなかったので、いきなり出しても生徒もびっくりする子が出てくるので、その入試の説明会を11月ぐらいに行うんですけど、それで2月に入試があるんですが、実はその時に一応やるよと、こんな感じの図形を見ながら動かしながらやりますよと。
ただ操作で難しいことはないので、そんなに練習とか必要ないですよって話をさせてもらって、で出しました。
次か次の年くらいですかね、全くちょっと違う発想の、そこはiPad を使う何かいろんな問題を考えていたんですけれども、元々は iPad で使って何とかっていうことじゃなかったんですけど、場合の数かな、数え上げの問題や、マス目の移動するようなものを数えていく問題があったんですね。作問でスタッフでどうしようかってやって、みんなで解き合った時についに想定していた答えじゃない答えになった。
簡単に言えば最短経路の問題で最短回数かな、本当だったら25回かかるんだけど24回でいけるじゃんみたいな感じになって。

くま:あっ出てきた!みたいな。

清水先生:ああこれは困ったと思って、普通ならボツにしちゃうんですがここはやっぱりチャンスだと思って、じゃあこれってiPadで実際に動かして調べる問題を作ったらどうかっていうことで作ってみたんですよ。

くま:あー逆、そうかあー。

清水先生:それで簡単なパズルなんですけど、配置を動かす時に何通りできますか、ってところなんですけど、想定のものじゃなくて実際動かして考える問題、出来そうだったので作りました。
でやっぱり答えが心配じゃないですか。ちゃんとなるかっていうところもあったんだけど、そこはいわゆるプログラムでちゃんと全数検索して大丈夫だって確認して入試に臨んだっていうものがあって。
これはやっぱりテクノロジーがなかったらまずやらなかった問題だなっていうことがあって。

くま:そうですね。

テクノロジーの力で無理だと思っていたことが可能に、そして身近になっていく

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清水先生:今だから話してますけどもそんな風にして作った問題もあります。
どちらかというと機器ありきじゃなくて、さっきの立体もいろんなところから見えたらいいな、でも紙しかないしっていうのがずっとあったわけなので、それがテクノロジーが入って来た時にそういうことできるよねっていうことになるんですよね。そうすると広がっていくというか、無理かなと思ってきたことがこういったテクノロジーがあると可能になっていく

くま:そうですね。

清水先生:可能になるだけじゃなくて非常に現実、身近にできるというか、たとえばこれ話が違うんですけれど、以前は欠席の連絡を毎朝かけてくる。留守番電話に入ってくる。そうすると事務の方が留守番電話を聞いて1人1人起こしてそれを各職員に届けるフローがあって、これは大変だったわけです。
大変だったので実際にGoogleクラウドサービスが入った時に例えば保護者の方がフォームから入力してもらって、こっちでも自動的にパッと結果が見れて、さらに見れるだけじゃなく先生方がすぐに普通に出来ることがあるかなって話があって。今まで、もうちょっと前だったらそのシステムを業者に託してみるって話になるんです。だけどクラウドのツールが身近にあるっていうことはそういうのもすぐ出来るよねっていう話になって、我々のレベルでも全然実際に文句言わずにちゃんと作れるところが大きくて、1つ作ると講習会の申し込みもこれでやってやりましょうとか、生活アンケートもこれでやってみましょうとか広がっていくし、そしていろんなところでいわゆる効率化かもしれないけど喜ばれることになってきて。
それはそういったもの(テクノロジー)が身近にあるというか、また使える環境にあるというのが大事で、何に使わなきゃいけないって事を最初から置いておく事は全くないので、こちらとしてはそれを見越してこういうのがあるかなと整備はするんですけど。
ただ実際にはそういう形で何かできるんじゃないかと思ってもらうことが大事だし、そうするとそこからアクションを起こしてみんなでやっていこうってなるので、その部分を教員もスタッフもそうだし、生徒のところもそういう雰囲気があるんじゃないかと思いますね。

くま:あるから使おうじゃなくて、何か困ったことがあってじゃあ使えるかなっていう発想で全部やってるっていうことですよね。

清水先生:後は困っていること、僕らの教育の展開の中でこういった機器をどうするかという時に、作る工程、想像したり作ったりということ、 Webで問題解決したり、もう一つは知識を知りたい、そういったことを今までだったら躊躇していた、やろうとしていた時には時間がないし能力もないしと躊躇していたところが実はこういった機器が身近にあることによってやるっていう気持ちになる、そしてそれが実現できた経験が得られるということは非常に大きいかなと思っています。
よく昨今プログラミングのコーディングの話があるのも、そういうところじゃないかと思うんですよね。作ったとか解決したっていう経験が、おそらくやり方、経験をしていなかったのと比べてしまうと選択肢もそうだし、やろうっていうモチベーションもだいぶ違うんじゃないかと思うわけです。

1人1台、BYOD(Bring Your Own Device)各家庭で準備するデバイスは自由 案内もYouTubeで?

くま:この間紹介されたお話っていうのは?

清水先生:紹介されたのは東洋経済さんだと思うんですが、

伝統の進学校「iPadをどう使うかは自由」の真意 | 東洋経済education×ICT | 東洋経済オンライン

学校のハード的なもので言うと、iRoomというアクティブラーニングに少し特化したような教室を作りまして、今中学生総合学習の時間は情報収集的なものに取り組んで、大体どの学年もそこでいろんなワークをしている。ちょうど来た時には中学3年生の大江戸探訪というちょっと遠足みたいなものに行って、そこのレポートの後の発表の授業でやったんです。
どんなことやってるかというと、発表はこういうものを見てきました、発表した後に相互評価をするんですけど、これはグーグルのクラスルームという枠組みを使って発表者に対してすぐコメントしたりとかっていうことで相互評価の枠組みを進めていくようなものでした。
とりわけそれで特に大きなことはないんですけど、それが普通に実装されているというか、生徒も慣れたもので発表していくんですけれども、その教室というのがプロジェクターが前と後ろにあって、大型モニターが左右にあるような教室で、ホワイトボードがあって机も勾玉型のいろんな人数に応じて組み分けられる机になっている、特徴のある教室ではあるんですけれども。ペッパーくんもいて。

くま:ペッパー君?

清水先生:ソフトバンクさんのロボットがいて、そこで紹介のプログラムを作ってくれるみたいな事をやってますね。その辺りは多分ブロック型のコーディングでやってると思うんですが、そういったコーディングをやってみて動かしてみて体験というのは大事で、こういうことができるんだと思うのが大事なんだと思いますね。

くま:先生も記事に顔とお名前が出てましたよね。

清水先生:そこで少し取材を受けて、その後紹介できた感じですね。

くま:これからもまたいろいろなものを取り入れたりとか新しいことをする可能性もあるということで

清水先生:そうですね、これから来年度からのところはタブレットとPCを準備して揃えてます。それを前提に進んでいく学年になっていくので、その中で今回コロナ禍でもオンライン授業があったんだけど、おそらく課題であるとか連絡もスムーズにいくだろうし、学校の授業の中ではもちろん情報の総合学習の授業で使っていくことになると思いますが、それぞれ教科に関しては教科でこういうことやりたいっていうことになった時に少しずつ入っていくような感じになっていくと思います。こういうものありきでみんな買いましたから必ず使いましょうみたいなそういうアプローチになってしまうと。

くま:それが目的になってしまう。

清水先生:それもだし、トップダウン的な形で入ってしまうと、私立の学校で言うと先生方のいわゆるやる気というか自由度というかこういうことをやりたいという思いがすごい大事なので、そこのところが下がってしまうとやっぱり良くないっていうのがあって。
それもそうだし、こういうことを伝えたいっていうのを先生がやっていける環境を大事にしたいと思っているので機器も上手くハマっていけばいいかなと思っています。
なのでそこが親御さんからすると、機器を揃えてもらうのでコストのこともあるので

くま:どれを使うのかなってのもあると思う。

清水先生:家の方できちんと情報、うちの場合は生徒もそうですけど保護者の方にも Google のアカウントを配布してアドレスを渡して設定してもらうんですよ。

くま:あー、そうなんですね。

清水先生:そこでいろんな連絡もして行く予定ではあるので、だからそういった意味ではお子さんと一緒に慣れてもらうというか一緒にやっていくって形でやってもらえればと思うし、家庭の方ではドンとくる感じだと思います。だからそんなに何に使うのと心配なことをするようなことは全くなくて、いろんなものがやってくるので、その中でこちらも少し対応しながらやっていくようになるので、今まだ始まる前で質問が多いですが始まるとこういう感じなんだなってのが分かってくることと思います。

くま:ちょうど入り始めたりとか。

清水先生:うちの中学校も先日入試が終わりまして、これから入学確定していくんですけれども先日登校日がありまして登校日に制服とかに説明させてもらうんですけれども、入試の説明会の時に一番多かったのはデバイスをどうしたらいいのかっていう質問があって

くま:やっぱりそうなんですね。

清水先生:うちの学校はこれを買ってくださいというのは実はあまり強くなくて、ノートパソコンかタブレットを家庭の方で準備してほしい。それは生徒が自分のものとして使えるものを用意してほしい。パソコンだと家庭で一つみたいな所があったりするので。

くま:そうですね、共有みたいなね。

清水先生:それは避けてもらって、理由は学校に持ってきたり家で作業する時も誰かが使っていてできないと困るので、そのお願いをしている。
もう一つは家庭の wi-fi の環境を整えてほしいっていうお願いをしてます。今回コロナ禍の環境であるとか、ない家庭もあったので学校の iPadを貸し出しました。でもまだ全部回収してないんですね。そういう状況ではあるのでそういう形で進めたのが1つと、もう1つはスマートフォンは大体みんな持ってるんです。だから最初はスマートフォンでなんとか行けるかなってところもあったんですが、実際にいろいろオンラインで授業動画を配信したりとか何かズーム等でやり取りをしようとする時にやはりスマホだけではちょっと難しいっていうことが上がって。
結局スマホで何とかできるかなって思っていた層もiPad 貸してくださいみたいな話になったんですね、やっぱりそうなんだなーって。

くま:やっぱりそうですよね、資料を見たり確認とかはいいけど作業をするとなると不便かもしれないですね。

清水先生:当初今年の高校生からBYOD(Bring Your Own Device)の枠組みはスタートしていて、その当初は今年なんですけどスマホもいいよって話を進めたんです。進めようとしたんですけどコロナがあっていきなりオンラインになった事情があったんですがその時にスマートフォンだけだとちょっと厳しいかなっていうところがあって、今回2021年度の4月からお願いするところはスマートフォン以外で一つ準備してほしいとお願いすることになりました。
あとはノートパソコンにするかタブレットにするかは関係ないのに任せることにしたんですけれども、タブレットにしてもキーボードはつけてほしいという話をさせてもらって、先程トレードオフの関係でノートパソコンだったらいろんな設置で作業出来るけれどコスト高いし重たいし、タブレットの方が逆に軽くて少し安いけれども細かい作業を本格的にやろうとなると少し重たくなるので、その部分は両方あるので、学校としてはどちらでも大丈夫なので少し家庭で相談して購入してくださいとお願いしたんです。

くま:ああ、そうですか。

清水先生:そうしたらそこに対してドーンと質問がくる。やっぱりどっちなんですか、どっちがいいんですか。

くま:確かにやっぱりそう言われると保護者の方も。

清水先生:どっちがいいですかって皆さん、それが最近の話で2月7日にあったんですね。2月8日にそういう話があるよってことがあって。
(チャイム音)1回止まった方がいいですか。

くま:学校で収録している感じがあっていいなと思って。まさに学校で収録してるんで、チャイム久しぶりに聞いたかもしれないです。

清水先生:それで、昨日2月8日のところで作ってアップしました。アップして皆さんに見てもらう形で。記述日にアップしてるんですけどそういう事ひとつとってもそういう対応が出来るんです。

くま: YouTube 知らなければ、使いこなせなければそれにアップするっていうのはないですね

清水先生:YouTube っていうツールは比較的皆さん見ることに関しては問題ないので、そういう形で連絡をして見てもらうってことをやったり。これもやっぱり環境があるからできるんだなって言うことが分かる。

くま:そうですよね、やっぱり清水先生が ICT 委員長として進めてるのもあるんですよね。

清水先生:それもあるかもしれないですけど、そんな形で少し対応も出来て、そんなことをやりながら、おそらくいろんな話をしながらこちらが想定しなかったことも出てくるだろうし、その中でいろいろ進めていくことになるのかなと思っています。

くま:たぶんこれからもまた新しい取り組みをされるんだと思いますので、またいろいろ質問がありますのでよろしくお願いします。ありがとうございます。

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